塾長メッセージ

柳生美江塾長 メッセージNo.29

【薬剤師国家試験-厚労省が出題基準を公表】

厚生労働省は、薬剤師国家試験の出題基準を公表した。(11月24日)薬学教育モデル・コアカリキュラムの改訂を踏まえ、「食生活や喫煙等の生活習慣と疾病のかかわりについて説明できる」といった現場との関連の深い問題を出題する方向性を打ち出している。新基準は2020年度の試験から適用される。

出題基準の見直しは、2013年12月に薬学教育モデル・コアカリキュラムが薬学部の6年制課程に特化した内容に改訂され、このカリキュラムで教育を受けた薬学生が2020年度の国家試験を受験することを踏まえた措置とのこと。4年制と比べて6年制の薬学部では医療機関・薬局での実務実習が拡充されており、今回の出題基準は、これを反映する内容となっている。

出題基準の体系に関しては、医道審議会薬剤師分科会の薬剤師国家試験制度改善検討部会が「大項目」「中項目」「小項目」といった分類を維持しながらも、「小項目」に具体例を示すことを要望した。これを受け、同分科会の薬剤師国家試験出題基準改定部会でモデル・コアカリキュラムの内容を基に表記の見直しを行った。

新出題基準では、「物理・化学・生物」と「衛生」の科目の出題の考え方について、「小項目ごとに記載された留意事項を考慮しながら、薬剤師の臨床現場との関連性が高い問題を出題する」とした。「病態・薬物治療」の科目に関しても、医薬品・患者情報や個別化医療といった「薬物治療に役立つ情報」と「臨床研究デザイン」、「生物統計」を出題する必要性を明記した。

また、「小項目」と「小項目の例示」の記載方法を変更した。例えば、これまで「小項目の例示」で「統合失調症」などと語句のみが挙げられていたが、新基準では「統合失調症について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる」といった具体的な記述に変えた。


新たな薬剤師国家試験出題基準を策定しました 平成28年11月24日 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000143748.html


薬剤師国家試験出題基準
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10803000-Iseikyoku-Ijika/0000143747.pdf

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